ホスホス独占企画 No.82743 | ホストクラブ紹介・ホスト求人サイト ホスホス

ホスホス独占企画
独占企画
2020年11月06日(金)
『夢幻の街』歌舞伎町ホストクラブの50年~刊行記念対談~
先日発売された『夢幻の街』。今回はその刊行を記念し行われたイベントへお邪魔しました。

PN/清水豚骨
歌舞伎町ホストクラブ
東京都新宿区歌舞伎町2-38-2 第2メトロビルB1
TEL:03-5155-8144
ギャラリー
 
『夢幻の街』刊行記念
手塚マキ×石井光太×森沢拓也





■KADOKAWAの単行本最新刊!!
 新型コロナの震源地と呼ばれた「夜の街」の真実を、ノンフィクション作家・石井光太氏が描き下した単行本が発売された。

 発売を記念して石井氏司会の元、『ROMANCE』森沢拓也オーナーと、『Smappa!Group』手塚マキ会長による記念対談イベントが行われた。

今回の対談は有料配信され、それを見ている視聴者からのリアルタイム質問も含む、貴重な二時間であった。

当日のそちらの模様をご紹介いたします。




■伝説が生まれる。



― ホストになる迄の道のり

冒頭は簡単なプロフィール、生い立ちが話された。

 森沢オーナーは、新潟出身。高校中退後に営業職を辞め蒲田のホストクラブよりホストとなる。歌舞伎町への進出を経て3年程で独立。そして1993年『ROMANCE』が生まれた。

 マキ会長は中央大学理工学部を卒業後、1997年より歌舞伎町ホストとなり2003年に独立。そして『Smappa!Group』が生まれる。


― 森沢オーナーが作る新しい風

 現役時代に働いていた某店に対しては、「奴隷国のような~…」、「返事は”はい or Yes”だった」と明かされた。

現在運営側がやる様な、細かい業務もキャストがしていた時代。そういった経験を元に独立、更にはキャストが”売り上げで生活できる、当たり前の事を、環境提示する”という思考から給料改革は生まれた。

当時、新しい風を感じたとマキ会長は言う。

 『ROMANCE』の、バースデーイベント取材の度に見惚れてしまう、キャストへ贈られた綺麗で大きな花のスタンド。贈り主は森沢オーナー。その印象をご本人に伝えると「僕が直接してあげられる事って、このぐらいじゃないですか。あまり顔を出しすぎても気を遣わせてしまうし。気を遣うのはお客様だけで十分。」と答えた。働く側の目線になって、愛を持って接する森沢オーナーだからこそ”新しい風”が生まれたのだろうと思った。






■社会の流れを知る。



― 歌舞伎町の流れとは。

 1000万を売るホストが少なかった当時に比べて、現代では何名ものホストが1000万以上の売り上げをたたき続けている。お金の流れ、社会の流れと連動し時代を反映する街は、まるで生き物化している様に見えるという。

ホスト業界のお客様は女性が大半だ。当時と比べてお酒の料金が上がっている事は勿論。昔は風俗のお客様が多かったが、今では風俗業界以外の職の方々も多く通っている。お客様の年齢層は落ちているが売り上げは伸びている事により、若い女性の小金持ちが多くなったとの事。その一部として、最近巷でよくパパ活といった言葉を耳にする。そういった時代の流れが業界にも大いに響いているのであろう。

フリージャーナリストとして活動中の石井氏だからこそ、パパ活と援助交際の違いだったり、そういう社会の女性の話も多く知っていて非常に面白かった。

― 視聴者の疑問に回答。

 「ホストクラブのバックにはまだ、反社会的勢力がいるのですか?」という質問。そういった業界の方々をモチーフに制作された映画も多くある事から、水商売や風俗業界や歌舞伎町といえばイメージが紐づくのであろう。80年代は特にそういったイメージが多かったものの、2004年石原都知事(当時)によって開始された”歌舞伎町浄化作戦”と呼ばれる大規模な改革により、ひと区切りを迎えたという。

また、ホストクラブの数が大いに増えていったり、入れ替わりの多い業界なだけにそういった部分も関係するのではないだろうかと、話された。

 続いて、「経営者として成功するホストって?」という質問。「プレイヤーは早く辞めた方が良い」との事。理由としては、経営とホストは別の仕事であるという。学びながら成長し、”諦めない・やりきる・やり込む”そして結果がついてきたらラッキーと森沢オーナーより回答された。早い段階で独立された森沢オーナーだったからこそ言える回答だと思った。

他にも多くの質問が寄せられていた。中でも人生を振り返る質問の場では、「個人としてはOKだが、下の子にはもっと学ばせてあげたかった」と、森沢オーナー。そして「今後は前に出行こうかな?」と話された。

違う店舗で働くも、同じ時期の歌舞伎町を知る二人。そんな二人から見える現代の歌舞伎町。もっと込み入った内容も『夢幻の街』には描かれている。その時の背景や心模様も是非感じてほしい、今の歌舞伎町を知るうえでもっと楽しい目線になれるはずだ。





■これからの歌舞伎町



 「学園祭前の男子校の様だ」と、マキ会長は言った。価値の表現がお金しかない現代。お金はツールであり、金余りとなっている状況。質問にもあった「よくトラックに●億円プレイヤーといった肩書は誰に対してアピールされているのですか?」という疑問。夢や希望が今の業界からはみれないとの事。

お金を稼いだその先に何があるのかという部分があやふやである部分から、そのような視線で見えていると思った。他の業種や社会にも●億円稼ぐ社長が居る。また、いくら売ったという肩書は歌舞伎町のホスト業界の中では大きなブランドであるが、その先に見えるものとは一体何なんだろうか。

誰かの引いた道で横に歩くより、道を創る方が良いとも話された。これからの歌舞伎町の未来を創るのは現代に生きる皆さんである。今後、新しい風が吹くためには色んな目線から業界を見る事や、歴史を知る事が必要だと思った。


あっという間に、二時間は過ぎた。最後にホストクラブに対し「やっぱり大好きです」と森沢オーナーからのお言葉が聞けたところでイベントは終了。非常に面白い配信となった。





■『夢幻の街』紹介
新型コロナの震源地と呼ばれた「夜の街」の真実をノンフィクション作家・石井光太が描く。




「どうせ社会の側の人たちが僕らに理解を示してくれることなんてないでしょう」

石井光太さんが数多くの当事者に取材を重ねて上梓した最新ノンフィクション『夢幻の街 歌舞伎町ホストクラブの50年』は、愛田武さんによるホストクラブ「愛本店」開店から今日まで半世紀にわたる激動を詳らかにします。そして、幾度も報道された新型コロナウイルス騒動。あの時ホストクラブはどう動いたのか、そしてその行動の裏にはどんな理由があったのか? 騒動の顛末も詳細に描き出しました。

【目次】
<プロローグ> 男たちの漂流
<第一章> 「愛」の時代 愛本店/朱美とニュー愛/暴力団との癒着/バブル崩壊
<第二章> ロストジェネレーション 男の園/トップダンディー/ロマンス
<第三章> 革命 ロマンス黎明期/記録の男/広告革命/ホストの女/芸能人
<第四章> ホストブーム 第一波/客層の変化/第二の波/仁義なき戦い
<第五章> 歌舞伎町浄化作戦 都知事/協力会結成/栄枯盛衰
<第六章> 寵児 グループ戦略/イケメン戦略/滅亡
<第七章> 落城 レジェンド/お家騒動/愛の買収


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石井光太 / Twitter
 1977年東京都生まれ。国内外を舞台にしたノンフィクションを中心に、児童書、小説など幅広く執筆活動を行っている。著書に『絶対貧困 世 界リアル貧困学講義』『遺体 震災、津波の果てに』『「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち』『浮浪児1945- 戦争が生んだ子供たち』『43回の殺 意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層』など多数。

森沢拓也 / Twitter
 歌舞伎町『ROMANCE』オーナー

手塚マキ / Twitter
 歌舞伎町『Smappa! Group』会長





■撮影場所



・B&B
 専門書店ではなく、幅広いジャンルの本を、一点ずつ選んで取り揃える。ビールをはじめとするドリンクも飲めたり、家具を購入することまで出来る。本の著者や編集者などを中心に様々なゲスト招き、毎日トークイベントも開催。


■後記

 この『夢幻の街』を読んでみて、こんなに本がサクサクと読めた事は初めてだった。歌舞伎町ホストクラブ業界を知っている人も、知らない人も楽しめる本となっている。業界の中にいる人間と外から見ている人間とでは受け取る印象もまた違って見えるだろう。

 イベント自体は何度も言うようにあっという間の二時間であった。私は普段本をあまり読まないし、トークイベントへ行く機会もない。もっと言うと二時間じっとしている事がとても苦手である。こんなに衝撃が走るという事は私の中でも新しい風が吹いたのだ。ホスト業界側からは出ないような質問が石井氏の進行の元話された事も、私にとっては非常に衝撃であり面白い部分であった。


記事・制作:清水豚骨( Twitter / Instagram )
撮影:TOM