めるもの部屋
~佐々木ちゃん編~
~佐々木ちゃん編~
しかし、今はホストだけでなくホストクラブに通う
お客様まで注目を浴びる世界となっているのだ。
今回はホストクラブに通うお客様へインタビューとし、
ホストクラブのリアルを知ってもらおうと思う。
GUEST
佐々木ちゃん
現役女子大生。
18年、歌舞伎町内で多発する飛び降り自殺に関するnoteがバズったのをきっかけに名が広まる。
note・Twitterでの読みやすく頭に入りやすい文章は多くの人の目に留まり、人気を見せている。
初めて指名でホストクラブに行ったのはいつ頃?
2年前の6月ですね。
当時はいわゆる初回荒らしで飲み歩いていて、その時に出会った人が初めての担当でした。
顔がタイプだったのもあるんですけど、まだ彼はホストを始めたばかりでホストホストしてなくて親近感を感じたんです。
連絡先を交換してから指名として通うまでの1か月、連絡を頻繁にとったり店外したりと今思えばしっかり育てられていました。
純粋だった私は担当に恋をしてしまい、「お金だけの関係じゃないよ、お金は使わなくていいよ。」の言葉を鵜呑みにしていました。 お花畑でしたね、あの時は。返してほしいですあの純情な気持ち(笑)
今私がホストに通うにあたって大事にしているのは、担当のことが好きかどうかとお店が楽しいかどうかなんです。
でも当時歌舞伎町のことを知らなかった私は、歌舞伎町界隈の話をされても盛り上がることもできず、お店が楽しいからというよりは担当が好きという気持ちだけで通っていました。
担当に対して好きという感情を持った上で、会うためにはお金が必要ということに関しては割り切れてた?
はじめはお互い好き好き状態だし、少額でもアフターに顔を出してくれていたので大事にされてる!って思うことによって満足していました。 でも、時間が経つにつれて雑な営業をかけられたりすることが多くなって、自分自身見返りに欲深くなってしまって最終的には爆発しちゃいましたね。 「私なんていなくても変わらないでしょ!」「お前の一本が必要なんだ!」なんて言い合いをしたこともありましたね(笑)
細客のメンタル支えるのに丁度いいのが、本数を助けてくれてるっていうフレーズで。
担当のために細客でも貢献出来た気になれる魔法の言葉です(笑)
ただ沢山行って1回ごとの単価低いならサッサと本数つけて帰ったり、楽しみ方を工夫する必要はあるかと。
月50万で25回行くのと、5回行くのと1回行くのじゃ全然違いますしね。
それぞれに対してホストがあくまで適切に褒めてくれてるだけだなと今は思います。
その担当とは恋愛感情ありきのホスクラだったけど、次の担当も恋愛スタート?
いや、次の担当は恋愛とかではなくて。勿論面白いし、かっこよかったけど何よりお店が楽しかったんです 。
担当のことが好きで会いに行く為の代金ではなく、ホストクラブの飲食代としてお金を使うことができたお店でした。 仲のいいヘルプというのができたのもこのお店からでしたね。
担当に対しては応援したいという気持ちが強く、ナンバーを上げることや飾りを卸す経験をしました。
ナンバーを上げるという共通の目標を達成するためにお互い頑張って、締め日には飾りを卸したのにも関わらず目標を達成できなかったことに 二人で悔しがった日もありました。
ひとつの目標に向かって高めあっていくという価値観の共有を経験させてくれた担当でしたね。ある意味青春でした。
ホス狂い初心者の時は、支払っている金額と比べて自分がいかに大事にされているかに重きを置きがちで、客数が増えれば金額に合わせての対応になってくるのは当たり前なのに、当時はそんなの自分の視野でしかわからないから徐々に売れてきてる彼に対して最近アフターがない、LINEが雑とか不満が出てきちゃったりしたんですよね。
でも1年後に会った時には、お互い成長を遂げていてアフターもなくお店だけで楽しかったー!って満足して終えることができるようになったんです。 やっぱり、売れていない時彼に払ったウン十万と、成長を遂げた彼に払ったウン十万では満足度が違くて、1年振りに会った彼には箔がついていましたね。 当時卓で満足できなかったからアフターを求めていた部分があったけど、卓で満足できるくらい成長していました。
たくさんの楽しみ方があると思うけど、結局使った金額とその楽しさがイコールになっていないと後々つらくなっちゃうよね。
ホストクラブで恋愛する遊び方も、飲みの場として楽しむ遊び方も経験した佐々木ちゃんにとって思い出に残っているエピソードは他にある?
私、唯一ガチ恋になった時があって。
長いこと指名していた人がいたんですけど、本当に好きになったが故にメンヘラおこしたりもしていて。
不完全なところに人間味を感じてどんどんハマって行っちゃったんです。
その時同時にサブ担もいたんですけど、サブ担はしっかり仕事をしてくれるので自分も綺麗に遊ぶことができていたんです。
ある時、もうサブ担に切り替えたいなって思って、使う額をサブ担のほうに多く使うようにしたらそのサブ担から本営のお誘いが来たんですよ。 でも自分の中でなんかやっぱり違うなって思っちゃってバースデー当日に切っちゃいました(笑)
仕事ができる人を本担にした方が安定してて良くない!?なんで切っちゃったの?!
しっかり仕事ができるホストって、安定して楽しいので波がないんですよね。
人間波があった方がハマりやすいんです。
色恋って恋愛ゲームに似ていて、課金したのに所詮ゲームだしなって思ったらつまらないじゃないですか。
所詮ゲームだしなって割り切れれば“ホスト遊び”として終われるものを、わざわざめんどくさい方向に考えちゃうんです。
色恋ってさ、難しいよね。だって恋しちゃったら終わりじゃん。沼じゃん…。
純粋にお花畑でいたら好きって感情で突っ走って暴走しちゃったりするけど、純粋さを失くした今では向こうに落ち度が無い限り勝手に好きになるだけなのでなるべくいい子でいられるようになりました。
人間として好きになっちゃうと、(仕事の為に)好きって言わせてしまってごめんねとまで思っちゃうようになってます。 あと、狂ってしまうと遊びじゃなくなっちゃう。
居たら楽しいのはサブ担であり、割り切ったホスト遊び。
居なくなるとどうしたらいいのかわからなくなるのがホス狂い。
依存だね…。でも、固執しちゃう気持ちは確かにわかる。執着に関しては普通の恋愛でもありがちだしね。
普通の恋愛とホストクラブの疑似恋愛の違いって、時間とお金なんですよね。
普通の恋愛なら稼いだお金を全て恋愛につぎ込むことはないですよね。
でも、ホストクラブの恋愛には莫大なお金がかかってくるし、それを稼ぐために1日の大半を過ごす。
稼ぐために夜の仕事とか、なにか犠牲にして担当のためにお金を作ってる子の場合は恋愛に使う時間とお金が全然違うんです。
しかも仕事がうまくいかないと収入に直結してくるので、担当との関係も悪化しちゃう。
普通なら仕事がうまくいかなくても慰めてもらってまた頑張ろう!ってなれると思うんですけど、ホストクラブにはそれが少ないんです。 そうするとうまくいかないイライラが担当への不満に直結しちゃうし、自己嫌悪が鏡になって担当にぶつけてしまう。
ホスト遊びで終わらせることができれば、今まで楽しんできた飲み代として考えることができるけど、 狂ってしまうとここで終わらせてしまったら、いつか報われる幸せの為にかけた時間とお金がもったいなく感じて中々にひきさがれなくなるんです。
いつか報われる為にかけた時間とお金…なんだか胸が苦しくなってくるナァ。
いろんなホストがいていろんな売り方があるものね…。
今回は佐々木ちゃんのホスト遍歴、ホストクラブの楽しみ方について教えてもらったんだけど、これからホストに通おうと思っている子たちに対して伝えて置きたいことはある?
えーそうですね...
以前誰かのツイートで、「ホストクラブに息抜きで通うつもりが過呼吸になっていた」的なものを見かけました。非日常が日常に切り替わって苦しくなるのも正しくホス狂って感じで楽しいと思いますが、程々に遊ぶことを個人的にはおすすめします(笑)
ただ、苦しい中で吸う息はとてつもなく美味しいのでご注意を...
現役女子大生。
18年、歌舞伎町内で多発する飛び降り自殺に関するnoteがバズったのをきっかけに名が広まる。
note・Twitterでの読みやすく頭に入りやすい文章は多くの人の目に留まり、人気を見せている。
初めて指名でホストクラブに行ったのはいつ頃?
2年前の6月ですね。
当時はいわゆる初回荒らしで飲み歩いていて、その時に出会った人が初めての担当でした。
顔がタイプだったのもあるんですけど、まだ彼はホストを始めたばかりでホストホストしてなくて親近感を感じたんです。
連絡先を交換してから指名として通うまでの1か月、連絡を頻繁にとったり店外したりと今思えばしっかり育てられていました。
純粋だった私は担当に恋をしてしまい、「お金だけの関係じゃないよ、お金は使わなくていいよ。」の言葉を鵜呑みにしていました。 お花畑でしたね、あの時は。返してほしいですあの純情な気持ち(笑)
今私がホストに通うにあたって大事にしているのは、担当のことが好きかどうかとお店が楽しいかどうかなんです。
でも当時歌舞伎町のことを知らなかった私は、歌舞伎町界隈の話をされても盛り上がることもできず、お店が楽しいからというよりは担当が好きという気持ちだけで通っていました。
担当に対して好きという感情を持った上で、会うためにはお金が必要ということに関しては割り切れてた?
はじめはお互い好き好き状態だし、少額でもアフターに顔を出してくれていたので大事にされてる!って思うことによって満足していました。 でも、時間が経つにつれて雑な営業をかけられたりすることが多くなって、自分自身見返りに欲深くなってしまって最終的には爆発しちゃいましたね。 「私なんていなくても変わらないでしょ!」「お前の一本が必要なんだ!」なんて言い合いをしたこともありましたね(笑)
細客のメンタル支えるのに丁度いいのが、本数を助けてくれてるっていうフレーズで。
担当のために細客でも貢献出来た気になれる魔法の言葉です(笑)
ただ沢山行って1回ごとの単価低いならサッサと本数つけて帰ったり、楽しみ方を工夫する必要はあるかと。
月50万で25回行くのと、5回行くのと1回行くのじゃ全然違いますしね。
それぞれに対してホストがあくまで適切に褒めてくれてるだけだなと今は思います。
その担当とは恋愛感情ありきのホスクラだったけど、次の担当も恋愛スタート?
いや、次の担当は恋愛とかではなくて。勿論面白いし、かっこよかったけど何よりお店が楽しかったんです 。
担当のことが好きで会いに行く為の代金ではなく、ホストクラブの飲食代としてお金を使うことができたお店でした。 仲のいいヘルプというのができたのもこのお店からでしたね。
担当に対しては応援したいという気持ちが強く、ナンバーを上げることや飾りを卸す経験をしました。
ナンバーを上げるという共通の目標を達成するためにお互い頑張って、締め日には飾りを卸したのにも関わらず目標を達成できなかったことに 二人で悔しがった日もありました。
ひとつの目標に向かって高めあっていくという価値観の共有を経験させてくれた担当でしたね。ある意味青春でした。
ホス狂い初心者の時は、支払っている金額と比べて自分がいかに大事にされているかに重きを置きがちで、客数が増えれば金額に合わせての対応になってくるのは当たり前なのに、当時はそんなの自分の視野でしかわからないから徐々に売れてきてる彼に対して最近アフターがない、LINEが雑とか不満が出てきちゃったりしたんですよね。
でも1年後に会った時には、お互い成長を遂げていてアフターもなくお店だけで楽しかったー!って満足して終えることができるようになったんです。 やっぱり、売れていない時彼に払ったウン十万と、成長を遂げた彼に払ったウン十万では満足度が違くて、1年振りに会った彼には箔がついていましたね。 当時卓で満足できなかったからアフターを求めていた部分があったけど、卓で満足できるくらい成長していました。
たくさんの楽しみ方があると思うけど、結局使った金額とその楽しさがイコールになっていないと後々つらくなっちゃうよね。
ホストクラブで恋愛する遊び方も、飲みの場として楽しむ遊び方も経験した佐々木ちゃんにとって思い出に残っているエピソードは他にある?
私、唯一ガチ恋になった時があって。
長いこと指名していた人がいたんですけど、本当に好きになったが故にメンヘラおこしたりもしていて。
不完全なところに人間味を感じてどんどんハマって行っちゃったんです。
その時同時にサブ担もいたんですけど、サブ担はしっかり仕事をしてくれるので自分も綺麗に遊ぶことができていたんです。
ある時、もうサブ担に切り替えたいなって思って、使う額をサブ担のほうに多く使うようにしたらそのサブ担から本営のお誘いが来たんですよ。 でも自分の中でなんかやっぱり違うなって思っちゃってバースデー当日に切っちゃいました(笑)
仕事ができる人を本担にした方が安定してて良くない!?なんで切っちゃったの?!
しっかり仕事ができるホストって、安定して楽しいので波がないんですよね。
人間波があった方がハマりやすいんです。
色恋って恋愛ゲームに似ていて、課金したのに所詮ゲームだしなって思ったらつまらないじゃないですか。
所詮ゲームだしなって割り切れれば“ホスト遊び”として終われるものを、わざわざめんどくさい方向に考えちゃうんです。
色恋ってさ、難しいよね。だって恋しちゃったら終わりじゃん。沼じゃん…。
純粋にお花畑でいたら好きって感情で突っ走って暴走しちゃったりするけど、純粋さを失くした今では向こうに落ち度が無い限り勝手に好きになるだけなのでなるべくいい子でいられるようになりました。
人間として好きになっちゃうと、(仕事の為に)好きって言わせてしまってごめんねとまで思っちゃうようになってます。 あと、狂ってしまうと遊びじゃなくなっちゃう。
居たら楽しいのはサブ担であり、割り切ったホスト遊び。
居なくなるとどうしたらいいのかわからなくなるのがホス狂い。
依存だね…。でも、固執しちゃう気持ちは確かにわかる。執着に関しては普通の恋愛でもありがちだしね。
普通の恋愛とホストクラブの疑似恋愛の違いって、時間とお金なんですよね。
普通の恋愛なら稼いだお金を全て恋愛につぎ込むことはないですよね。
でも、ホストクラブの恋愛には莫大なお金がかかってくるし、それを稼ぐために1日の大半を過ごす。
稼ぐために夜の仕事とか、なにか犠牲にして担当のためにお金を作ってる子の場合は恋愛に使う時間とお金が全然違うんです。
しかも仕事がうまくいかないと収入に直結してくるので、担当との関係も悪化しちゃう。
普通なら仕事がうまくいかなくても慰めてもらってまた頑張ろう!ってなれると思うんですけど、ホストクラブにはそれが少ないんです。 そうするとうまくいかないイライラが担当への不満に直結しちゃうし、自己嫌悪が鏡になって担当にぶつけてしまう。
ホスト遊びで終わらせることができれば、今まで楽しんできた飲み代として考えることができるけど、 狂ってしまうとここで終わらせてしまったら、いつか報われる幸せの為にかけた時間とお金がもったいなく感じて中々にひきさがれなくなるんです。
いつか報われる為にかけた時間とお金…なんだか胸が苦しくなってくるナァ。
いろんなホストがいていろんな売り方があるものね…。
今回は佐々木ちゃんのホスト遍歴、ホストクラブの楽しみ方について教えてもらったんだけど、これからホストに通おうと思っている子たちに対して伝えて置きたいことはある?
えーそうですね...
以前誰かのツイートで、「ホストクラブに息抜きで通うつもりが過呼吸になっていた」的なものを見かけました。非日常が日常に切り替わって苦しくなるのも正しくホス狂って感じで楽しいと思いますが、程々に遊ぶことを個人的にはおすすめします(笑)
ただ、苦しい中で吸う息はとてつもなく美味しいのでご注意を...
用語集
初回荒らし…指名したい人が見つかるまで初回料金のみで様々な店舗を飲み歩くこと
担当…その店で自分が指名したホスト
店外…店以外の場所で会う事
アフター…飲みに行った日の営業後に担当と会う事
細客…飲み代が少ないお客様の事
本数…指名された数
ヘルプ…担当以外で卓についてくれるホスト
飾り…派手な見た目をした高級ボトル
ガチ恋…本気で恋すること
サブ担…メインで通っている店舗とは違う店舗の担当
本営…彼女として扱う営業方法
担当…その店で自分が指名したホスト
店外…店以外の場所で会う事
アフター…飲みに行った日の営業後に担当と会う事
細客…飲み代が少ないお客様の事
本数…指名された数
ヘルプ…担当以外で卓についてくれるホスト
飾り…派手な見た目をした高級ボトル
ガチ恋…本気で恋すること
サブ担…メインで通っている店舗とは違う店舗の担当
本営…彼女として扱う営業方法
・あとがき
みなさんいかがだったでしょうか。
歌舞伎町で日々を生きるのはそこで働く人だけではない。「好きになったら負け。」そんな言葉が似合ってしまう歌舞伎町。
でもそこで生きるから得られるものもあるし、失うものもある。たくさん失ったらまた得られる場所を探したらいいじゃない。 キラキラしてる半面たくさんの人間物語があります。
ただ、死に際に幸せな日々だったなって思えるように生きてください。
それでは、また歌舞伎町で会いましょう。
歌舞伎町で日々を生きるのはそこで働く人だけではない。「好きになったら負け。」そんな言葉が似合ってしまう歌舞伎町。
でもそこで生きるから得られるものもあるし、失うものもある。たくさん失ったらまた得られる場所を探したらいいじゃない。 キラキラしてる半面たくさんの人間物語があります。
ただ、死に際に幸せな日々だったなって思えるように生きてください。
それでは、また歌舞伎町で会いましょう。